緩和ケア病棟

緩和ケア病棟のご案内

緩和ケアは、がんなどの病気から生じる患者さんとご家族の身体や心のつらさを和らげる医療です。緩和ケア病棟では、次の点を大切にしながら、ケアを提供しています。

• 第一に身体的苦痛の緩和を行います。
• その方の経験や大切に思ってきたこと、価値観を尊重します。
• 死を早めたり、引き延ばしたりはしません。
• 最期まで自分の人生に向き合い、生きていけるように支援します。
• 大切な人を失う、ご家族のケアも行います。
• 「死」に関する話題を故意に避けたりしません。
• 患者さん、ご家族の問題を解決するために、適する専門職とチームで取り組みます。

入院について

緩和ケア病棟での入院を希望される場合は、以下の点についてご理解をお願いします。

• がんやその治療に伴って生じる、身体や心の苦痛のために、自宅で過ごすことが難しい状況であること
• 患者さんとご家族が緩和ケア病棟への入院を希望されていること
• 患者さんに病名、病状が告知されていることが望まれます
• 原則として緩和ケア病棟では抗がん剤治療は行いません

総合病院の特性を生かし、必要に応じて他の診療科とも連携しながら苦痛の緩和を行います。緩和ケア病棟で対応が困難な治療や処置が必要になったときは、一般病棟で対応いたします。入院中に自宅での療養を希望される場合、在宅移行の支援も行います。

退院について

原則として長期の入院は出来ません。以下の条件に当てはまる場合は、転院をお願いすることがあります。

• 入院目的とした主たる症状が緩和され、病状が安定しているとき
• 患者さん・ご家族が退院または転院を希望しているとき
• 抗がん剤治療を希望されているとき

入院までの手続きについて

緩和ケア病棟に入院していただくためには、患者さんやご家族に「緩和ケア」について十分理解していただくことが必要です。

• 入院についてのご相談
  担当窓口：患者支援センター　電話：072-441-8825
  受付時間：　月曜～金曜日　午前9時～17時
  簡単なお話しを伺い、必要に応じて緩和ケア外来の予約をいたします。
• 緩和ケア外来（火曜日午後、完全予約制）
  当日は、患者さんの健康保険証と、主治医からの診療情報提供書（紹介状）、検査データ、画像情報をお持ち下さい。面談時間は1時間で、完全予約制です。最近の病状やご本人のご希望をお尋ねしまので、患者さんご本人か、患者さんの状態をよくご存じの方が来院してください。
• 入院の決定
  外来での面談後、入院の適応を検討し、結果は後日ご連絡いたします。

緩和ケア病棟への入院のための外来受診費用について

患者さんご本人が直接来院される場合は保険診療となります。来院時に健康保険証をお持ちください。
ご家族の方が相談のみで来院される場合は、「家族相談料」として下記の料金となります。この「家族相談料」は健康保険の対象とならず、全額自己負担となります。
家族相談料　　3,100円（税込）

入院の費用

入院の際に必要な費用は、診療費（健康保険適用）と食費、部屋の種類によって負担していただく差額ベッド代です。診療費については、福祉医療制度、高額療養費制度などの各種保険が適用できます。

スタッフ

• 専従医師1名
• 精神科医師（非常勤1名）
• 看護師20名（がん看護専門看護師1名、緩和ケア認定看護師1名、リンパドレナージセラピスト中級1名を含む）
• 薬剤師（兼任1名）
• ソーシャルワーカー（兼任）
• 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士（兼任）
• 管理栄養士（兼任）
• 心理士（非常勤1名）
• ボランティア

病棟の環境

病棟は院内の最上階にあり、見晴らしは良く、家庭的で静かなゆとりある雰囲気を大切にしています。病床は全室個室の20床で、ご家族や面会者の方にもくつろいでいただける談話室や家族控室、ファミリーキッチンを設けています。