臨床研究
臨床研究
医療の進歩のためには、新しい治療法や診断法が有効であるかどうかを実際に臨床の場で試験してみることが必要不可欠となっています。たとえば、大腸がんの抗癌剤治療では、10年前には注射療法だけが標準治療でしたが、10年前の患者さん約2,000人が参加された試験で、内服療法(飲み薬の治療)と注射療法が同じくらい有効であることが数年前に証明され、現在の患者さんは注射薬と飲み薬のどちらでも選べるようになりました。このように、臨床の場で新しい治療法や診断法が有効であるかどうかを調べる研究を臨床研究と呼んでいます。
市立岸和田市民病院における臨床研究
市立岸和田市民病院は泉州地域の地域がん診療連携拠点病院に指定されており、がん診療成績向上のために、積極的に臨床研究に取り組んでおります。特に、多施設共同研究は、複数の病院が共同してひとつの研究をおこなう、規模の大きな研究であり、その研究成果は医療の進歩に直結するものです。
なお、当院で実施されている臨床研究は、すべて、患者さんの安全と利益を守るために、あらかじめ、当院の倫理委員会で承認されたものです。
臨床研究について詳しいことをお知りになりたい方は、がん相談支援センターか、該当する診療科部長までご連絡ください。
治験
治験(ちけん)とは、新しい「薬」が国の承認を得るために安全性や有効性を確認するために行う臨床試験です。
現在、病院で使われているお薬も、すべて治験が行われ、国に認められています。新しい薬の誕生には治験が必要です。そのためには、たくさんの方に治験にご協力いただき、お薬の有効性(効果)と安全性(副作用)を確認しなくてはなりません。治験は、参加いただく患者さんの治療の選択肢の一つにもなります。また、将来の患者さんの治療に役立つことにもつながります。
患者さんの権利や安全を守るために、国の法律で定められた厳しいルールGCPを守って、治験は行われています。(GCPとは、Good Clinical Practiceの略で、 「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」のことです。)
治験について詳しいことをお知りになりたい方は、治験事務局までご相談ください。
● 研究業績